POINT

中古住宅で
失敗しないために

中古住宅をリノベーションしたい方へ向けて購入時に注意するべきポイントをご紹介します。どんな条件に注意が必要か、リノベーションしやすい物件を見極めるポイントなどを詳しくご紹介します。

押さえておくべきポイント

築20年前後が狙い目になる理由

中古戸建て・中古マンションは、新築された時から価値が目減りしていきます。およそ20〜30年でその価値は大きく下がるため、その辺りが費用的にもかなり落ち込んできます。人気のエリアであれば、この年数でも高い金額設定がなされている場合もございますが、物件探しの一つのポイントにはなります。

マンションと戸建住宅の資産価値 マンションと戸建住宅の資産価値

耐震基準がどの時代のものかをチェックする

旧耐震基準と新耐震基準の違い

1981年6月以降に
建築許可が出た物件を探す

マンションにおける耐震性のポイントになるのが、新耐震基準が適応されている物件かどうかです。大地震が来た際の安全性を考えて、できるだけこれ以降に建てられた物件をお勧めいたします。また、木造戸建て住宅の場合は、耐震基準として2000年基準と呼ばれるものがございます。古い物件を購入して、耐震改修を含めてリノベーションするか、費用的には少し上がりますが、初めから2000年以降の物件を購入するのがポイントです。

その他のチェックポイント

  • 震災の被害や洪水被害を考慮してハザードマップを確認する
  • フルリノベーションの場合はリフォームしていない物件を検討する
  • 適正価格より高すぎたり、安すぎたりしないか注意する
  • イメージするリノベーションが可能か確認する
  • 本当に住みたい街かどうかを街歩きしてみる
  • 資料だけでなく、建築士と現地を見学する

戸建て中古住宅の場合の注意

構造をチェックする

戸建て住宅のリノベーションで、間取りを変更したい場合は、変更しやすい構造とそうでない構造があります。一般的に多い木造軸組工法は比較的間取りの変更が容易にできるケースがあり、2×4工法や壁式構造のRC構造の場合は間取りの変更が効きにくいケースがございます。また、構造の劣化具合や耐震基準により耐震補強にかかる費用も変わるため、建築士と物件を見学することをお勧めします。

出典:日本木造住宅耐震補強事業者協同組合/建物の築年数別に調べた木造住宅の耐震補強工事平均額(2013年調査)

安い物件は再建築ができないケースがある

中古住宅に出回る建物の中には再建築不可物件と呼ばれるものがあります。建築予定地は建築基準法で、幅4m以上の道路に敷地の2m以上が接している必要があり、その接道条件を満たしていない土地では新たに建物を建築することができません。リノベーションして住むことに問題はないのですが、家を建て替える必要が出た場合(震災による被害等)に、再建築ができないことになってしまうケースがあります。再建築をする場合は、隣地を買い足して新築可の状態に変更すること等の対策は講じることができますが、物件によっては現実的ではないものもあるでしょう。その他にも、道路の幅員の中央から建物まで2mを開けておく必要があるという法律もあり、再建築できる土地でも、建て替える場合に建物をセットバックと言う敷地内に縮める計画が必要になると言うケースもございます。

中古マンションの場合の注意

管理状態をチェックする

中古マンションを購入してリノベーションを検討する場合、物件において中身以外に見ておきべきポイントがあります。それはマンションの管理状態です。まず、見ておくべきものは、「修繕計画書」「修繕積立金の積立状況」「築年数と修繕積立金とのバランス」「共用部の管理状態」です。

マンションの修繕とは

マンションも戸建て住宅と同様に修繕が必要となります。大規模改修工事と呼ばれる工事が基本的には24年周期であると思って問題ありません。マンションの修繕ともなると金額も大規模になるため、各管理組合で、修繕積立金と呼ばれる毎月の貯蓄を各戸から徴収しています。その修繕の計画が問題ないものなのかどうか、また積立金は工事費用の概算に合う内容で積み立てられているかどうかがポイントです。管理費や修繕積立費が安いから良いと言うわけではありません。また、マンションの共用部が汚れていないか、各戸の玄関先にものが散らかっていないかなども確認しておくと良いでしょう。

水廻りの位置変更がどれぐらい可能?

マンションの場合、各戸内の排水箇所が決まっており、水廻りの位置が限定されるケースが多くございます。床を上げて配管を通すことで、多少の位置変更は可能ですが、理想とするプランがある場合は、その辺りが実現可能かどうかチェックしておくと良いでしょう。

管理規約等の確認

マンションには、各組合ごとに取り決めた管理規約というものがございます。そこに、工事に関する制限やルールも記載されているため要チェックです。床の構造の指定や、設備関係の容量が決まっている場合もあるため、その辺りをチェックしておきましょう。

売る/貸す/住み続けるの選択肢それぞれを考える

物件選びの指標を作る

中古住宅リノベーションでも新築であっても、住宅購入は家族の住まいをつくると同時に、家族の資産をつくることでもあります。将来はどんな生活をどこで誰とどのように過ごしたいのかをしっかりと考えて、今だけの判断ではなく一生涯で考えて物件を検討することをお勧めしています。

貸す

賃料収入が年金代わりになるのが、将来貸し出すケース。その場合は人気エリアの物件で駅近がおすすめ

売る

老後の居住地を変えたい場合は、将来売却するケースとなります、その場合は立地条件・エリアが重要に

住み続ける

リノベーション物件で住み続けるケースは、何よりも資産性を考えて物件のスペックや管理状況が良いものを

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